中津川線(未成線)

概要

岐阜県中津川市から木曽山脈を貫いて長野県飯田市に至る国鉄新線で、中央本線と飯田線を連絡することにより伊那谷地区と中京圏の短絡化を図るもの。

1920年頃から中央本線の三留野(現・南木曽)~飯田間を結ぶ鉄道路線の構想が持ち上がり、1922年の鉄道敷設法改正で同区間が予定線に盛り込まれているが、その翌年には中津川と飯田を結ぶ鉄道の構想も持ち上がっている。戦後は三留野~飯田間と中津川~飯田間の構想を一本化して中津川~飯田間の整備を図ることになり、1961年6月の鉄道敷設法改正で予定線に昇格。翌1964年には日本鉄道建設公団(鉄道公団)が同線の建設業務を引き継ぎ、1966年12月に工事実施計画が認可。1967年2月から工事に着手した。

まず飯田市内の二ツ山トンネルとその前後の路盤工事が進み、続いて県境部を結ぶ神坂トンネルの試掘調査も1972年11月から開始されたが、1970年代には建設費が縮小されて工事のペースが落ち込む。また、1973年11月15日に中央新幹線の基本計画が決定し、さらに1975年には中央自動車道が開通したこともあって、中津川線の建設を求める地元の運動も低調となり、国鉄再建法制定の動きにあわせて1980年8月に工事が凍結された。

データ

線名中津川線
営業日本国有鉄道
建設日本鉄道建設公団 ※地方幹線(B線)
区間・駅中津川~美濃落合~神坂~富士見台(信)~夜烏山(信)~昼神~阿智~伊那山本~伊那中村~飯田
距離36.1km
軌間1067mm
電化方式直流1500V
単線・複線単線
種別乙種

手続き年表

1961/06/16予定線
19??/??/??調査線
1962/03/29工事線
1964/04/22公団工事線
1966/12/02国鉄協議済み
1966/12/23工事実施計画認可
1967/02/13工事着手