南勝線:中国勝山~山守

南勝線は、岡山県勝山町(現在の真庭市)と鳥取県倉吉町(現在の倉吉市)を結ぶ計画だった国鉄新線。山陽地方と山陰地方を結ぶ陰陽連絡鉄道を構成する。

概要

南勝線のルート。【作成:未来鉄道データベース】

1912年6月1日に、山陰本線と倉吉町の中心部を連絡する路線として倉吉軽便線(のちの倉吉線)の上井(現在の倉吉)~倉吉(のちの打吹)が開業。1922年の改正鉄道敷設法の公布で中国勝山~倉吉が予定線に指定されたことから倉吉線を延伸する形で工事が進められ、1941年5月17日に倉吉(のちの打吹)~関金が開業した。中国勝山側も1935年に着工する予定だったが、工事は見送られている。

戦後は農地開発を目的に延伸工事を再開することになり、1958年12月20日に関金~山守が倉吉線の延伸部として開業した。残る中国勝山~山守は南勝線として1962年の調査線指定を経て、鉄道公団が発足した1964年に工事線に指定。1974年3月の工事実施計画認可を経て同年5月に起工式が行われている。

しかし、実際には用地取得や工事などの具体的な動きに入ることはなく、1980年の国鉄再建法の制定を受けて計画が凍結された。倉吉線の倉吉~山守も国鉄再建法に基づき特定地方交通線に指定され、1985年に廃止されている。

データ

線名:南勝線
営業:日本国有鉄道
建設:日本鉄道建設公団
区間・駅:中国勝山~山久世~真賀~湯原~美作二川~蒜山~八束~伯耆清水~山守
距離:43.1km
軌間:1067mm
動力:非電化
単複:単線
種別:丙種

手続き

1922年4月11日:予定線指定
1962年3月29日:調査線指定
1964年4月22日:鉄道公団調査線指定
1964年6月25日:工事線指定
1964年9月28日:鉄道公団工事線指定
1974年3月4日:国鉄協議済み
1974年3月20日:工事実施計画認可