概要
北海道の白糠町と足寄町を結ぶ予定だった国鉄線の未成区間。炭鉱開発や森林資源開発などに伴う輸送手段の確保を目的に計画された。
1953年8月に白糠~足寄が予定線に編入。1957年4月の工事線昇格を経て1958年に着工した。1964年10月7日に白糠~上茶路が開業。上茶路以北の建設事業は1964年に設立された鉄道公団が引き継ぎ、上茶路~北進が1972年9月8日に開業している。
残る北進~足寄は1967年8月に工事実施計画が認可され、1969年7月から路盤工事を開始。1972年までに中足寄~足寄の一部で路盤が完成する。しかしこの間、石炭需要の減少に伴って沿線の炭鉱開発が相次いで中止。白糠線も輸送需要が見込めなくなったことから1972年度以降は工事予算がつかなくなり、事実上の工事中止に追い込まれている。
開業した白糠~北進も国鉄再建法によって特定地方交通線に指定され、1983年10月23日に同法に基づくバス転換路線の第1号として廃止されている。

データ
※未成区間のみ
線名:白糠線
営業:日本国有鉄道
建設:日本鉄道建設公団 ※地方開発線(A線)
区間・駅:北進~鯉方~茂螺湾~螺湾~中足寄~足寄
距離:42.3km
軌間:1067mm
動力:非電化
単複:単線
種別:丙種
手続き
※未成区間のみ
1953年8月1日:予定線指定
1956年2月24日:調査線指定
1957年4月3日:工事線指定
1964年3月23日:鉄道公団調査線指定(発足時業務引継)
1964年4月22日:鉄道公団工事線指定
1967年5月9日:国鉄協議済み
1967年8月9日:工事実施計画認可
1969年7月29日:工事着手