ライトラインの延伸は、宇都宮ライトレールが運行する路面電車方式の軽量軌道交通(LRT)「宇都宮芳賀ライトレール線(ライトライン)」を宇都宮駅の西側に延伸する計画・構想。
宇都宮市がネットワーク型コンパクトシティの構築の一環として構想しており、宇都宮駅西側の公共交通の充実を図る。宇都宮駅東口~教育会館前を整備区間として事業化に向けた準備が進められている。
ルート

詳細なルートや停留場の位置は確定していない。宇都宮駅東口~教育会館付近を整備区間、教育会館付近~大谷観光地付近を検討区間と位置づけている。
整備区間は宇都宮駅東口停留場からいったん北上。高架橋で東北本線(宇都宮線)をまたいで東北新幹線の高架下をくぐり、宇都宮駅の西口に出る。宇都宮駅西口から宮の橋交差点付近までは高架から地上へのアプローチ部。道路中央に高架橋を整備し、道路の車線を現在の片側2車線から片側1車線に減らす。
宮の橋交差点付近から教育会館付近までは、大通り・馬場通り・国道119号・大谷街道の道路中央部に併用軌道を整備する。このうち宮の橋交差点付近~裁判所付近の道路の車線は現在の片側3車線から片側1車線に減少。裁判所付近~教育会館付近の道路車線は現在の片側2車線を維持する。
停留場は12カ所に新設することを想定。JR宇都宮駅西口停留場は高架上に相対式ホーム2面2線で整備する。併用軌道区間は上河原・宮島町十文字・馬場町・県庁前・東武宇都宮駅前・護国神社前・教育会館前の7停留場を島式ホーム1面2線で整備。裁判所前・新川・桜通り十文字・美術館前の4停留場は相対式ホーム2面2線で整備する。
このほか、JR宇都宮駅西口・東武宇都宮駅前・桜通り十文字の3停留場をバスなどとの交通結節点(トランジットセンター)として想定している。
検討区間は基本的には大谷街道をそのまま西へ進むことが考えられる。このほか、鹿沼方面への延伸を求める声や、東武宇都宮線への乗り入れなどの提案も出ている。
運行計画
運行計画は未定。ライトラインの既開業区間からの直通運行が考えられる。
事業方式
ライトラインの既開業区間と同じ事業方式になる場合、宇都宮市が軌道施設や車両を整備。宇都宮ライトレールが宇都宮市から施設や車両を借り入れて運行することが考えられる。整備区間の概算事業費は400億円程度とみられる。
開業時期
整備区間は2025年内の軌道事業特許申請と2030年の開業を目指している。検討区間は事業化のめどが立っていない。栃木県はライトラインの東武宇都宮線への乗り入れについて、2025年度に宇都宮市や東武鉄道と協議する方針。
データ
※宇都宮市『芳賀・宇都宮LRT事業について』(2024年2月1日)
※宇都宮市『芳賀・宇都宮LRT事業について』(2025年2月3日)
●整備区間
区間・停留場:宇都宮駅東口~JR宇都宮駅西口~上河原~宮島町十文字~馬場町~県庁前~東武宇都宮駅前~裁判所前~新川~桜通り十文字~美術館前~護国神社前~教育会館前
距離:約5km
●検討区間
区間:教育会館前~大谷観光地付近
距離:約4km