鹿児島市電の延伸:鹿児島中央駅前~本港区エリア~水族館口など

鹿児島市電の延伸は、鹿児島市電を鹿児島港の本港区エリアに延伸する、鹿児島市の構想。九州新幹線が乗り入れる鹿児島中央駅とフェリーの発着港となっている本港区の結節を強化するほか、本港区の観光施設などへのアクセス向上も図る。

ルート

鹿児島市が検討している市電延伸ルートの(赤=A’-Eルート、ピンク=A-Eルート、緑色=B-Eルート、薄緑色=E-Bルート)。いずれも一方通行の単線を想定している。【画像:国土地理院地形図、加工:鉄道プレスネット】

ルートは確定していない。これまで複数案が検討され、2020年3月時点で4案に集約された。いずれも道路上に単線の併用軌道を整備。既設線も含め一方通行の循環ルートを構成する。

延伸区間のルートは、鹿児島中央駅前停留場から本港区を経て水族館口停留場に抜けるルートと新屋敷停留場から本港区を経て水族館口停留場に抜けるルート、いづろ通停留場から本港区を経て水族館口停留場に抜けるルートの三つ。いづろ通→本港区→水族館口は時計回りと反時計回りの2案で、それ以外のルートは反時計回りのみ想定している。

運行計画

運行計画は未定。鹿児島中央駅前停留場から本港区を経て鹿児島中央駅前停留場に戻る循環系統の設定が考えられる。観光路線の位置づけのため、乗ること自体が観光目的になる車両の導入を想定している。

事業方式

事業方式は未定。

開業時期

開業時期は未定で事業化のめども立っていない。

本港区エリアにあった商業施設「ドルフィンポート」が2020年3月に閉鎖されたことから、鹿児島県が跡地に新しい総合体育館を整備することを計画。新総合体育館の利用者数はドルフィンポートの5分の1以下と見込まれている。このため延伸区間の採算性の低下が懸念されている。観光路線としての位置づけのため、優先順位的にも生活に必要な公共交通の維持に比べ低くなっている。

データ

■A’-Eルート

区間:鹿児島中央駅前→本港区エリア→水族館前

■A-Eルート

区間:新屋敷→本港区エリア→水族館口

■B-Eルート

区間:いづろ通→本港区エリア→水族館口

■E-Bルート

区間:水族館口→本港区エリア→いづろ通