金沢市新しい交通システムは金沢市の構想。金沢市の中心市街地を縦断する路面電車方式の軽量軌道交通(LRT)やバス高速輸送システム(BRT)を整備し、公共交通の利用促進や自動車交通のスムーズ化を図る。
ルート

ルートは未定で導入機種も固まっていない。金沢市が2022年8月に示した案によると、金沢港から石川県道60号金沢田鶴浜線(けやき大通り)・金沢駅・石川県道13号金沢停車場線(金沢駅通り)・国道157号を経て有松地区までの地域(都心軸)を整備ルートとし、さらに都心軸の広小路で分岐して北陸鉄道石川線の野町駅に接続する支線も整備することが考えられている。導入機種はLRT案とBRT案、LRTとBRTの両方を整備する案がある。
LRTのみ整備する案では、道路中央部を走行ルートとする。有松と広小路の2カ所には公共交通の乗継拠点を設ける。金沢駅と交差する部分は地下線を整備する案と、金沢駅の南側に迂回して地上に整備する案の2案がある。野町駅で接続する石川線は従来通り鉄道として維持する案のほか、LRT化を図って都心軸のLRTとの直通運転を行う案がある。車両基地の候補地は金沢港付近と石川線の鶴来駅付近の2案。
BRTのみ整備する案の場合、道路の中央か路側を走行スペースとする。有松には乗継拠点を設ける。金沢駅交差部は地下案と南側迂回地上案の2案。石川線については鉄道を維持する案と、BRT化を図って都心軸のBRTとの直通運転を行う案がある。
LRT・BRTの両方を整備する案は、LRTを香林坊~野町のみ整備。石川線をLRT化して直通し、車両基地も石川線の鶴来駅付近に設ける。BRTは金沢港~有松に導入。走行スペースは道路中央案と路側案の2案、金沢駅交差部の整備方式は地下案と南側迂回地上案の2案がある。
このほか、石川線をLRT化したうえで西金沢駅付近からIRいしかわ鉄道線への直通運転を行う構想も浮上している。
運行計画
運行計画は未定。金沢市が示した案では、1時間あたりの運行本数はLRT案で金沢港~金沢駅が24本、金沢駅~香林坊~広小路が40本、広小路~有松が34本、広小路~野町が6本としている。BRT案は金沢港~金沢駅が24本、金沢駅~香林坊~広小路が60本、広小路~有松が40本、広小路~野町が6本。所要時間は有松→武蔵のシミュレーション(遅れを加味)で現状19分のところ、LRTまたはBRT(中央走行)は11分で、BRT(路側走行)が16分としている。
事業方式
事業方式は未定。公設民営の上下分離方式が有力とされており、この場合は金沢市が施設を整備して保有し、民間企業や第三セクターが運行することが考えられる。
開業時期
開業時期は未定で事業化のめども立っていない。この構想との関係性が高い北陸鉄道石川線は厳しい経営が続いており、2025年4月1日から鉄道再構築実施計画(みなし上下分離方式の導入)を実施中。金沢市は北陸鉄道の経営支援を優先させており、新しい交通システムの事業化に向けた詳細な検討は事実上中断している。
有識者などで構成される「金沢市新しい交通システム導入検討委員会」も2022年9月、まず第1段階として既存の路線バスの機能向上などを図るべきとし、そのうえで第2段階となるLRT・BRTの整備は石川線の議論の方向性に加え第1弾の導入効果や都市形成の進捗状況などを踏まえて行うのが望ましいと結論づけている。
データ
■LRT
区間(LRT1):金沢港~金沢駅~武蔵~香林坊~広小路~有松
区間(LRT2):広小路~野町
■BRT
区間(BRT1):金沢港~金沢駅~武蔵~香林坊~広小路~有松
区間(BRT2):広小路~野町
■LRT・BRT
区間(LRT):香林坊~広小路~野町
区間(BRT):金沢港~金沢駅~武蔵~香林坊~広小路~有松


