埼群軌道新線は、埼玉県熊谷市と群馬県太田市などを結ぶ新線の構想。熊谷市と埼玉県東松山市を結ぶ軌道系新線の構想とあわせて「森林埼群軌道新線」と呼ばれることもある。
ルート

ルートは決まっておらず、導入機種も固まっていない。
埼玉軌道新線の整備が想定される地域の自治体で構成される期成同盟会が1994年度に実施した基礎調査では、導入機種は在来型の鉄道のほか常電導磁気浮上式鉄道の一種であるHSST、ガイドウェイバスシステムを比較検討。ルート設定は熊谷~西小泉~太田~新桐生~大間々・赤城とした。
熊谷~西小泉は東武熊谷線(1983年廃止)の廃線敷や未成線敷の活用を想定。西小泉~大間々・赤城は東武小泉線など鉄道路線を活用するが、HSST・ガイドウェイバスシステムの場合は道路を活用するとした。
熊谷~東松山の軌道系新線は、東武東上本線(東上線)の森林公園駅とJR熊谷駅を結ぶことが考えられている。おおむね埼玉県道250・173号や国道407号に並行するルートになることが考えられる。
運行計画
運行計画は未定。1993年度の埼群軌道新線の基礎調査では、太田~東京駅の所要時間が当時の1時間47分から30~40分短縮されるとしていた。
事業方式
事業方式は未定。1993年度の埼群軌道新線の基礎調査では、建設費を在来型鉄道で520億円、HSSTで1090億円、ガイドウェイバスシステムで1520億円としていた。
開業時期
開業時期は未定で事業化のめども立っていない。
熊谷市と大里町・妻沼町の合併協議会が2004年に策定した新市建設計画と熊谷市・江南町合併協議会が2006年に策定した新市基本計画では「埼群軌道新線及び熊谷~東松山間軌道系新線整備構想の促進」が盛り込まれており、両計画の2020年6月改定時点でも削除されていない。一方で埼群軌道新線の期成同盟会は2024年までに解散している。
東武熊谷線の敷地は2025年時点で遊歩道や一般道として再整備されており、活用は不可能な状況になっている。
データ
■埼群軌道新線
※1993年度基礎調査など
区間:熊谷~西小泉~太田~新桐生~大間々・赤城
距離:約42km
■熊谷~東松山間軌道系新線
区間:森林公園~熊谷