横浜環状鉄道は、既開業の横浜市営地下鉄4号線(グリーンライン)と横浜高速鉄道みなとみらい21線(みなとみらい線)を延伸する形で環状線を整備する横浜市の構想。横浜市内の主要拠点間のアクセス向上を図る。
ルート

【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】
グリーンライン終点の日吉駅からJR東海道本線(京浜東北線)の鶴見駅に延びる区間と、グリーンライン起点の中山駅からみなとみらい線の元町・中華街駅に延びる区間の二つに分かれる。いずれもルートは確定していない。
日吉~鶴見は、日吉駅から慶應義塾大学日吉キャンパスや鶴見区末吉などを経て鶴見駅に至るルートが考えられる。グリーンラインの延伸を想定している。
中山~元町・中華街は、相鉄線の二俣川駅やJR東海道本線(横須賀線)の東戸塚駅、京急本線・横浜市営地下鉄1号線(ブルーライン)の上大岡駅、JR根岸線の根岸駅を経て元町・中華街駅に至るルートが考えられている。
このうち中山~根岸はグリーンラインの延伸、根岸~元町・中華街はみなとみらい線の延伸を想定。根岸駅を境に規格が変わることになる(グリーンライン=リニア地下鉄、みなとみらい線=普通鉄道)。
運行計画
運行計画は未定。横浜市の想定によると、各区間の所要時間(現状→整備後)は日吉~鶴見が29分→11分、中山~二俣川が44分→11分、二俣川~東戸塚が31分→9分、東戸塚→上大岡が21分→8分、上大岡→根岸が24分→6分、根岸→元町・中華街が28分→9分としている。
事業方式
事業方式は未定。交通政策審議会が2016年に示した検討結果では、全線を整備した場合の総事業費は約7700億円とされた。横浜市による概算事業費の試算では日吉~鶴見が2021年度の試算で1300~1400億円、中山~二俣川が2016年度の試算で1400~1600億円、元町・中華街~根岸が2016年度の試算で1400~1600億円としている。
開業時期
開業時期は未定で事業化のめども立っていない。横浜市は長期的に取り組む路線と位置づけており、グリーンラインやみなとみらい線の隣接区間から検討を進める考え。
データ
※交通政策審議会『鉄道ネットワークのプロジェクトの検討結果』(2016年7月15日)など
区間(1):日吉~鶴見
区間(2):中山~二俣川~東戸塚~上大岡~根岸~元町・中華街
距離:34.4km