横浜市営地下鉄ブルーラインの延伸は、横浜市交通局が運営する3号線(ブルーライン)を川崎市内の小田急多摩線・新百合ヶ丘駅まで延伸する構想。横浜市の中心部・北部と川崎市北部のアクセス向上を図る。
ルート

詳細なルートは確定していない。環境影響評価手続きの着手が発表された2020年6月時点では、あざみ野駅から北西に延びる道路に沿って進み、すすき野エリアに入って横浜市と川崎市の市境沿いに北上。川崎市のスポーツセンター「ヨネッティー王禅寺」付近から北西に進み、新百合ヶ丘駅南口付近を終点とすることが考えられている。
駅は既設のあざみ野駅のほか、横浜市青葉区内の嶮山付近とすすき野付近、川崎市麻生区内のヨネッティー王禅寺付近と小田急新百合ヶ丘駅南口付近の合計4カ所に新設する。
運行計画
運行計画は未定。基本的にはあざみ野駅を発着している現在の列車の運行区間を新百合ヶ丘駅まで拡大するとみられる。2019年の横浜市・川崎市説明会資料によると、あざみ野~新百合ヶ丘の所要時間は約10分で、現在の路線バスより20分の短縮。新横浜~新百合ヶ丘はいまより8分短縮されて約27分になる。輸送人員は1日7万9000人を見込む。
事業方式
横浜市交通局が第1種鉄道事業者として川崎市内の区間も含め運営する。概算事業費は2019年8月時点で1720億円。このうち約1500億円を地下高速鉄道整備事業費の補助制度で賄うことが想定されている。累積損益の欠損は28年で解消し、累積資金不足も34年で解消する。費用便益比(B/C)は1.53。
開業時期
横浜市は交通政策審議会答申第198号の目標年次にあわせて2030年の開業を目指している。ただし環境影響評価手続きの着手以降は手続きが進んでおらず、事業着手時期も固まっていない。開業時期は延期される可能性が高くなっている。
データ
※横浜市・川崎市『高速鉄道3号線(横浜市営地下鉄ブルーライン)の延伸「あざみ野~新百合ヶ丘」に関する説明会』(2019年8月)
※横浜市交通局『市営地下鉄ブルーライン「あざみ野~新百合ヶ丘間」の事業化へ向けて環境影響評価手続に着手します!』(2020年6月30日)など
第1種鉄道事業者:横浜市交通局
線名:3号線(ブルーライン)
区間・駅:あざみ野~嶮山付近~すすき野付近~ヨネッティー王禅寺付近~新百合ヶ丘
距離:約6.5km
開業目標時期:2030年ごろ ※遅れる可能性が高い