ことでんの高架化は香川県の旧事業。高松市内で高松琴平電気鉄道(ことでん)の琴平線・長尾線を一部高架化し、踏切解消による交通渋滞の解消や分断された市街地の一体化を図る計画だった。
ルート

事業区間は琴平線が高松築港駅から栗林公園駅手前のJR高徳線との交差部までで、長尾線は瓦町駅から花園駅の手前まで。線路を高架化して踏切28カ所を解消し、高松築港・片原町・瓦町の3駅も高架駅に変わる計画だった。このうち高松築港駅はJR高松駅の南側に移設し、交通結節機能の強化を図ることが考えられていた。
事業方式
香川県を事業主体とする連続立体交差事業として高架化する計画だった。総事業費は2000年3月時点で約340億円とされていた。
経緯
1998年の都市計画決定を経て2000年に都市計画事業認可を受けて事業に着手した。事業認可時点の事業施行期間は2010年度末(2011年3月31日)だった。
しかし、ことでんが経営破綻して再生計画に移行したことに加え、香川県や高松市の財政事業が厳しかったこともあり、2005年度に事業の一時休止を決定。2010年には事業中止が決まった。
線路高架化の都市計画決定はそのまま維持されたが、香川県は2020年度から都市計画の存廃も視野に入れて検討を実施。その結果、高松築港~片原町の本町踏切について道路を高架化する構想を推進することになり、線路高架化の都市計画は2024年に廃止された。
データ
◆都市計画決定(1998年7月10日)
◆都市計画事業認可(2000年3月17日)
◆都市計画廃止(2024年2月9日)
施行者:香川県(第1種鉄道事業者は高松琴平電気鉄道)
線名(1):琴平線
区間(1):高松築港駅~片原町駅~瓦町駅~高松市藤塚町2・3丁目(~栗林公園駅)
距離(1):約2.9km ※工事距離は2586m
線名(2):長尾線
区間(2):瓦町駅~高松市花園町1丁目(~花園駅)
距離(2):約1.0km ※工事距離は956m
構造:高架式
事業施行期間:2000年3月17日~2011年3月31日




