信越本線(碓氷峠)の復活:横川~軽井沢

信越本線(碓氷峠)の復活は、廃止された信越本線・横川~軽井沢を復活させる群馬県安中市などの構想。

ルート

信越本線・横川~軽井沢のルート(太黒=遊具鉄道として再整備、赤=延伸構想)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

信越本線の横川~軽井沢は群馬県と長野県の県境にある碓氷峠を抜ける鉄道として整備されたが、北陸新幹線・高崎~長野(長野新幹線)の開業にあわせて1997年10月1日(9月30日限り)で廃止された。

廃止された線路のうち群馬県側の線路がトロッコ列車ラインとして再整備され、横川駅に隣接する鉄道テーマパーク「碓氷峠鉄道文化むら」から約2.6km先の碓氷峠の森公園交流施設「峠の湯」を結ぶ観光トロッコ列車が2005年から運行されている。碓氷峠鉄道文化むらの園内遊具の扱いで、鉄道事業法は適用されていない。

構想では峠の湯からさらに信越本線の廃線路を活用し、運行区間を長野県側の軽井沢駅まで延伸する。この場合は県境を越えることから鉄道事業法の適用対象になる可能性が高い。

運行計画

運行計画は未定。群馬県安中市から碓氷峠鉄道文化むらの運営を受託している碓氷峠交流記念財団が2006年9月に了承した計画案では、最大で1日3往復運行。所要時間は片道で1時間15分程度を見込んでいた。車両は従来の観光トロッコ列車のほか、追加車両としてディーゼル機関車を新造。文化むらで保存している特急「あさま」の電車2両を連結して運行することが考えられていた。

事業方式

事業方式は未定。2006年の財団案では、鉄道事業法の特定目的鉄道として財団が運営することが考えられていた。

開業時期

開業時期は未定で事業化のめども立っていない。2006年に財団が軽井沢計画をまとめた際、財団は同年10月に試運転を実施して年内に鉄道事業許可を申請し、2007年10月の運行開始を目指していた。しかし安中市が安全面や費用面の課題があるとして慎重な立場をとり、試運転も中止された。背景には当時の安中市長と財団理事長の対立があったとみられる。2013年にも当時の安中市長がトロッコ列車の軽井沢延伸方針を打ち出したが、実現していない。

データ

区間:横川~軽井沢
距離:約11km