埼玉高速鉄道線の延伸は、埼玉高速鉄道が運営する同線を終点の浦和美園駅から東北本線(宇都宮線)の蓮田駅まで延伸する埼玉県やさいたま市の構想。「地下鉄7号線延伸」「東京7号線延伸」とも呼ばれる。埼玉県東部地域と中央地域、東京都心部の速達性向上を図る。
ルート

詳細なルートは確定していないが、浦和美園駅から埼玉スタジアム付近や目白大学付近、東武野田線(東武アーバンパークライン)の岩槻駅を経て蓮田駅に至るルートが考えられている。
さいたま市による浦和美園~岩槻の想定では、中間に埼玉スタジアム駅と中間駅の2駅を設置。埼玉スタジアム駅は埼玉スタジアムの東~東北側、中間駅は目白大学北側の浮谷地区に設けられるとみられる。埼玉スタジアム駅と中間駅は高架駅、岩槻駅は地下駅を想定している。
運行計画
運行計画は未定。さいたま市の想定では、岩槻駅から埼玉高速鉄道線の相互直通先である東京メトロ南北線の永田町駅までの所要時間が約52分。現在の東武野田線などを経由するルート(約1時間6分)に比べ14分短縮する。大宮~(東武野田線)~岩槻~(埼玉高速鉄道線の延伸区間)~埼玉スタジアムは、現在の鉄道乗り継ぎルートに比べ9分短縮の約22分。
事業方式
事業方式は未定。さいたま市は浦和美園~岩槻の区間について、都市鉄道等利便増進法に基づく事業として整備することを想定している。さいたま市の試算による浦和美園~岩槻の概算建設費は2024年1月時点で約1300億円。国の交通政策審議会による分析結果(2016年7月時点)では浦和美園~蓮田の総事業費が2200億円。
開業時期
開業時期は未定。浦和美園~岩槻はさいたま市が事業化に向けて準備を進めているが、物価高騰などにより事業費の従来想定(約860億円)の1.5倍となる約1300億円に増大したこともあり、2023年度中に行う予定だった鉄道事業者(埼玉高速鉄道)への事業実施要請は見送られている。さいたま市は2025年度中に計画の素案をまとめる方針。
岩槻~蓮田は事業化のめどがたっていない。
データ
■浦和美園~岩槻
※さいたま市『地下鉄7号線延伸計画 浦和美園~岩槻』(2023年1月)
区間・駅:浦和美園~埼玉スタジアム~中間駅~岩槻
距離:約7.2km
■岩槻~蓮田
※交通政策審議会『鉄道ネットワークのプロジェクトの検討結果』(2016年7月15日)など
区間:岩槻~蓮田
距離:約6.6km