大阪モノレール線の延伸は、大阪モノレールが運営する大阪モノレール線を門真市駅から南へ延伸する、大阪府と大阪モノレールの事業・構想。近鉄奈良線との交差部(瓜生堂)までの区間が事業中で、堺方面への延伸も考えられている。
ルート
門真市~瓜生堂は、大阪府道2号(大阪中央環状線)と高速道路の近畿自動車道に沿うルート。ただし東大阪ジャンクション付近は東側に離れ、東大阪市役所付近を通る。松生町・門真南・鴻池新田・荒本・瓜生堂の5駅が新設されるほか、瓜生堂駅の北側に瓜生堂車両基地が設けられる。
松生町駅は着工後に追加された駅で、パナソニック工場跡地に建設された商業施設「ららぽーと門真」に隣接。門真南駅は門真南ジャンクションに隣接し、大阪メトロ長堀鶴見緑地線の同名駅との連絡が図られる。
鴻池新田駅はJR片町線(学研都市線)との交差部の南側に設けられるが、学研都市線の同名駅からは500mほど離れている。荒本駅は東大阪市役所の近くに整備。近鉄けいはんな線の同名駅が比較的近い。終点の瓜生堂駅は近鉄奈良線の線路上方に整備。近鉄奈良線側にも新駅を整備して連絡を図ることが考えられている。
瓜生堂から先のルートは確定していない。おおむね近畿自動車道に沿って南下。松原市から堺市内に入ったあたりで西に向きを変え、南海本線の堺駅付近まで延伸することが考えられている。
運行計画
具体的な運行計画は未定。工事中の門真市~瓜生堂は、1日あたりの運行本数が平日117本、休日115本の予定になっている。門真市~瓜生堂の所要時間は17分。既開業区間の大阪空港駅から瓜生堂駅までは55分とされている。
事業方式
門真市~瓜生堂は、都市モノレール法に基づく都市モノレールとして事業化された。軌道桁や支柱、基礎、駅の屋根・壁・支柱などはインフラ部として大阪府が事業主体となって整備。車両や信号設備、電車線、駅務機器、変電所、列車検査場、事務所棟などはインフラ外部として大阪モノレールが整備する。総事業費は2024年5月時点で約1864億円。内訳はインフラ部が1442億円、インフラ外部が422億円になる。
瓜生堂~堺方面の事業方式などは未定。
開業時期
門真市~瓜生堂は2033年度の開業を目指して工事中。着工時は2029年の開業を予定していたが、工事の難航で遅延が生じている。
瓜生堂~堺方面の開業時期は未定で、事業化のめども立っていない。2004年10月の近畿地方交通審議会答申第8号では、答申の策定時に検討対象になったが、答申には盛り込まれなかった。沿線の八尾市や松原市、堺市が大阪府に対し事業推進の要望活動を行っている。
データ
●門真市~瓜生堂
■軌道事業特許(2019年3月19日)
■工事施行認可(2020年4月1日)
軌道事業者:大阪モノレール
線名:大阪モノレール線
区間・駅:門真市~松生町~門真南~鴻池新田~荒本~瓜生堂
距離:8.9km
種類:跨座式モノレール
動力:電気(直流1500V)
軌間:跨座式
単複:複線
供用予定時期:2033年度
●瓜生堂~堺方面
区間:瓜生堂~久宝寺~堺方面
距離:約22km