なにわ筋線:大阪~JR難波・南海新今宮

なにわ筋線は、新大阪駅からJR難波駅と南海電鉄の新今宮駅を結ぶ鉄道路線を整備し、関西国際空港(関西空港)へのアクセス改善を図る計画。

新大阪~大阪(うめきた)は既設の東海道本線貨物支線(梅田貨物線)を移設・地下化する連続立体交差事業により整備済みで、大阪(うめきた)~JR難波・新今宮が新線として工事中。

ルート

大阪駅北側の再開発エリア(うめきた2期)に設けられた大阪駅の地下ホーム(うめきたエリア)から、なにわ筋線の地下に入って南下する。

大阪(うめきた)駅の次は中之島駅で、京阪中之島線の同名駅と連絡。その次の西本町駅は中央大通・大阪メトロ中央線との交差部の南側に設けられ、ここでJR難波駅に接続するJRルートと、南海電鉄の新今宮駅に接続する南海ルートに分かれる。中央線側には駅がなく、新駅を整備してなにわ筋線との連絡を図る計画もない。

JRルートはそのまま地下を通ってJR難波駅の地下ホームに接続する。南海ルートは南海電鉄の難波駅の北西側地下に南海新難波席を新設。ここからしばらく地下を通ったあと地上に出て、南海電鉄の新今宮駅の高架ホームに接続する。

運行計画

詳細な運行計画は決まっていないが、JR西日本と南海電鉄の列車が運行される。大阪(うめきた)~西本町はJRと南海の列車が線路を共用。西本町~JR難波のJRルートはJRの列車、西本町~新今宮の南海ルートは南海電鉄の列車が運行される。

新大阪~関西空港の最短所要時間は、JRが従来より2分短い49分。南海は50分で従来より10分短縮されるのに加え乗り換えが解消される。大阪(梅田)~関西空港はJRが20分短縮の44分、南海が9分短縮の45分になる。

事業方式

第三セクターの関西高速鉄道が整備主体として整備し、完成後も同社が第3種鉄道事業者として線路施設を保有。JR西日本と南海電鉄は第2種鉄道事業者として関西高速鉄道から線路施設を借り入れて列車を運行する。

総事業費は約3300億円。地下高速鉄道整備事業として国と地方公共公団が事業費の7割を負担する。

開業時期

2031年春の開業が予定されている。2019年7月の鉄道事業許可と2020年2月の工事施行認可を経て工事に着手した。

データ

■第3種鉄道事業許可(2019年7月10日)
■工事施行認可(2020年2月28日)

第3種鉄道事業者:関西高速鉄道
線名:なにわ筋線
区間・駅:共用区間:大阪~中之島~西本町/JRルート:西本町~JR難波/南海ルート:西本町~南海新難波~新今宮
距離:7.2km(大阪~西本町:2.7km/西本町~JR難波:1.2km/西本町~新今宮3.3km)
種類:普通鉄道
動力:電気(直流1500V)
軌間:1067mm
単複:複線
開業予定時期:2031年春

■第2種鉄道事業許可(2019年7月10日)
第2種鉄道事業者:西日本旅客鉄道(JR西日本)
線名:なにわ筋線
区間・駅:大阪~中之島~西本町~JR難波

■第2種鉄道事業許可(2019年7月10日)
第2種鉄道事業者:南海電気鉄道(南海電鉄)
線名:なにわ筋線
区間・駅:大阪~中之島~西本町~南海新難波~新今宮