岡山駅前広場への路面電車乗り入れ:岡山駅前~新設停留場

岡山駅前広場への路面電車乗り入れは、岡山電気軌道(岡山電軌)が運行する路面電車を岡山駅前広場に乗り入れさせる計画。2021年4月から工事に着手している。

JR岡山駅と路面電車の停留場を近づけさせることで乗り継ぎ利便性の向上などを図る。

ルート

現在の岡山電軌東山本線の岡山駅前停留場から約100m、岡山駅前広場側に延伸。駅前広場内に2面3線の停留場を新設する。現在の岡山駅前停留場は乗車ホームを撤去して渡り線を移設。降車ホームは存続する。

このほか、駅前交差点を改良して南進左折レーンを新設。駅前広場もタクシーと一般車送迎ゾーンの入れ替えや、イベントスペース・歩行者動線の確保するなどの改良を行う。

岡山駅前に乗り入れる部分のルートの概略(赤)。【画像:国土地理院地形図、加工:運営部(K)】

運行計画

運行計画は未定。現在の岡山駅前停留場を発着している電車がそのまま新設停留場に乗り入れるとみられる。また、現在の岡山駅前停留場は別名に解消し、新設停留場が岡山駅前停留場や岡山駅停留場を名乗るとみられる。

駅前広場への乗り入れにより、JR線への乗換時の交差点の横断が解消。乗換時間は約1分30秒~3分ほど短縮される。

事業方式

駅前広場や交差点の改良なども含めた全体事業費は2024年3月時点で94億円の見込み。このうち軌道の整備費は11億6000万円で、国や岡山市が負担する。

軌道事業の特許を受けた時点では総事業費が約43億円とされていたが、建築基準法の解釈ミスで道路下の地下街の補強工事が当初の計画より長期化。それによる休業補償の増額もあり、事業費が大幅に増加した。

開業時期

完成時期は2026年度末の予定。軌道事業の特許を受けた時点では2023年度の開業を予定していたが、地下街の補強工事の長期化で延期された。

データ

■軌道事業特許(2020年3月13日)
軌道事業者:岡山電気軌道
線名:東山本線
区間・駅:岡山駅前~新設停留場
距離:0.1km
種類:軌道
軌間:1067mm
動力:電気(直流600V)
単複:複線
開業予定時期:2026年度末