沖縄鉄軌道は、沖縄本島南中部を縦断する鉄道を整備する構想。沖縄県が実現に向け調査しているほか、内閣府も調査を続けている。
ルート

ルートは確定していない。これまでにさまざまなルート案が検討されている。沖縄県が2018年に取りまとめた構想段階における概略計画では、那覇市から浦添市、宜野湾市、北谷町、沖縄市、うるま市、恩納村を経由し名護市に至る案を推奨ルート案としている。
市街地は道路空間、郊外部は専用用地への導入を基本とする。市街地部は地下トンネルで整備するが、宜野湾~北谷は高架橋で整備。郊外部は山岳トンネルと高架橋の整備を想定している。
導入機種も確定しておらず、概略計画では運転最高速度100km/h以上の専用軌道を持つシステムが求められるとし、小型鉄道、モノレール、ゴムタイヤ式の自動運転軌道(AGT)、常電導磁気浮上式のリニアモーターカー(HSST)、専用軌道による軽量軌道交通(LRT)を想定している。
運行計画
運行計画は未定。概略計画では那覇~名護を1時間で結ぶことを目指している。
事業方式
事業方式は未定。概略計画は上下一体方式では採算が取れないとし、全国新幹線鉄道整備法を参考とした上下分離方式の導入を国に要望している。この場合、インフラ部分は公的機関の全額負担による整備が想定される。2022年に政府が策定した沖縄振興基本方針でも「全国新幹線鉄道整備法を参考とした特例制度」を含めて調査・検討を進めるとしている。
開業時期
開業時期は未定で事業化のめども立っていない。内閣府はさまざまなケースを想定して検討を続けているが、費用便益比(B/C)はいずれのケースでも1以上になったことがない。
データ
※沖縄県「沖縄鉄軌道の構想段階における計画書」(2018年3月30日)など
区間:那覇~浦添~宜野湾~北谷~沖縄~うるま~恩納~名護
距離:約60km