大和路線の高架化と奈良新駅:奈良~郡山

大和路線の高架化は、JR西日本が運営する関西本線(大和路線)の奈良市内の線路を一部高架化する奈良県の事業。踏切解消による交通渋滞の解消に加え、高架化区間にJR新駅(奈良新駅)を整備して新駅周辺地域のまちづくりや奈良市中心市街地へのアクセス向上を図る。

ルート

大和路線の高架化区間と奈良新駅の位置。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

高架化の事業区間は大和路線・奈良~郡山の一部で、奈良市内の大森町~八条4丁目。踏切4カ所を解消する。高架化工事は仮線工法を採用している。

高架化区間では八条4丁目の済生会奈良病院の東側に奈良新駅を整備する。駅の構造は相対式ホーム2面2線。ホームの長さは165mで8両編成に対応する。

奈良新駅の西側には駅前広場を整備。近くには京奈和自動車道の奈良インターチェンジも整備される。奈良新駅はリニア中央新幹線の奈良市付近駅の候補地の一つにもなっている。

運行計画

奈良新駅の運行計画は未定。大和路線の快速・普通列車の停車が考えられる。

事業方式

大和路線の高架化は限度額立体交差事業として計画された。事業費(2025年3月時点)は高架化工事が181億6100万円で、新駅工事は33億5300万円。

開業時期

高架化は2016年の事業認可を経て事業に着手。2024年4月に仮線への切替が実施され、同年6月の起工式を経て7月から高架橋本体の工事が行われている。限度額立体交差事業の事業施行期間は2030年度末までだが、工事の協定期間は2029年度末まで。高架化と奈良新駅の完成は2028年度末の予定。

データ

※奈良県『(都)西九条佐保線の整備 JR関西本線の高架化』(2023年4月)
※奈良県『建設企業委員会 報告事項 (説明資料) 』(2025年4月21日)など

■高架化

◆都市計画決定(2015年11月)
◆都市計画事業認可(2016年7月19日)
◆都市計画事業変更認可(2021年5月25日)

施行者:奈良県(第1種鉄道事業者は西日本旅客鉄道)
線名:関西本線
区間:(奈良駅~)大森町~奈良新駅~八条4丁目(~郡山駅)
距離:約1.9km
構造:高架式
事業施行期間:2016年7月19日~2031年3月31日(工事協定期間は2030年3月まで)

■奈良新駅

第1種鉄道事業者:西日本旅客鉄道
線名:関西本線
位置:奈良駅~奈良新駅~郡山駅
構造:相対式2面2線
駅舎:高架駅
開業予定時期:2029年3月(完成予定)

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