名鉄名古屋本線・三河線の高架化:知立駅付近

名鉄名古屋本線・三河線の高架化は、名鉄が運営する名古屋本線と三河線が乗り入れる知立駅付近を高架化する愛知県の事業・計画。踏切解消による交通渋滞の解消や分断された市街地の一体化を図る。

ルート

事業区間の位置(赤=第1期、緑=第2期)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

知立駅を中心に名古屋本線と三河線(碧南方面と豊田方面)の線路を高架化する。名古屋本線は知立駅を含む北側の第1期区間(約1.6km)と南側の第2期区間(約1.2km)に分かれる。三河線の事業区間はすべて第1期区間。碧南・豊田の両方面とも知立駅南側のルートが変わり、豊田方面の線路は名古屋本線との立体交差が解消される。

知立駅は単式・島式ホーム3面5線と留置線1線を設けた地上駅から3層構造の高架駅になり、2階に島式2面4線の名古屋本線ホーム、3階にも島式2面4線の三河線ホームを設ける。三河線の4線のうち両外側の2線は北側で名古屋本線に接続する。ほかに三河線の三河知立駅が高架化の範囲内にあるが、高架化範囲外の竜北中学校付近に移転する。

名古屋本線(第1期区間)と三河線の高架化完成時点では10カ所の踏切が解消される。

事業方式

愛知県を事業主体とする連続立体交差事業として高架化する。事業費(名古屋本線の第1期区間と三河線)は2024年4月時点で約792億円とされている。

開業時期

名古屋本線の第1期区間と三河線の合計約5kmが事業中で、施行期間は2028年度末とされている。1998年2月の都市計画決定と2000年8月の事業認可を経て着手した。仮線工法を採用しているが、三河線の分岐部付近は別線工法になる。仮線切替は2018年2月10日までに完了した。

2023年3月21日に名古屋本線(上り線)が高架化。2024年3月16日には三河知立駅が竜北中学校付近に移転した。今後は2025年度に名古屋本線(下り線)を高架に切り替え、2027年度には三河線を高架に切り替える予定。

名古屋本線の第2期区間は高架化の時期が未定で事業化のめども立っていない。

データ

■名古屋本線(第1期)・三河線

◆都市計画決定(1998年2月)
◆都市計画事業認可(2000年8月28日)

施行者:愛知県(第1種鉄道事業者は名古屋鉄道)
線名:名古屋本線・三河線
区間(名古屋本線):(一ツ木~)刈谷市一ツ木町5丁目~知立駅~知立市内幸町加藤(~牛田)
区間(三河線・豊田方面):知立駅~三河知立駅(移転前)~三河知立駅(移転後)~知立市牛田町裏新切(~三河八橋駅)
区間(三河線・碧南方面):知立駅~~知立市東上重原4丁目(~重原駅)
距離(名古屋本線):約1.6km
距離(三河線・豊田方面):約1.9km ※高架延長は約1.2km
距離(三河線・碧南方面):約1.5km
構造:高架式
事業施行期間:2000年8月28日~2029年3月31日

■名古屋本線(第2期)

◆都市計画決定(1998年2月)
施行者:愛知県(第1種鉄道事業者は名古屋鉄道)
線名:名古屋本線
区間:(知立~)知立市内幸町加藤~知立市牛田1丁目(~牛田)
距離:約1.2km
構造:高架式

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