四国横断新幹線は、岡山市と高知市を結ぶ新幹線鉄道の建設線。瀬戸内海を渡って本州と四国を結ぶ。
ルート・駅
ルートは確定していない。岡山駅から児島駅や瀬戸大橋を経由して四国内に入り、宇多津駅で四国新幹線と接続。おおむね土讃線に並行して高知市内に入るルートにになるとみられる。
1988年に開通した瀬戸大橋は上下2層の道路・鉄道併用橋で、下層は新幹線（複線）と在来線（複線）の合計4線分（同時に2列車のみ運行できる複線載荷）を敷設できるスペースを確保。現在は在来線のみ開業している。
事業方式
営業主体や建設主体は未定。整備新幹線と同じ方式を採用する場合、建設主体は鉄道・運輸機構になるが、瀬戸大橋の部分は同橋を保有する日本高速道路保有・債務返済機構（高速道路機構）が建設主体になる可能性がある。
営業主体は現在の在来線の境界をそのまま適用するなら岡山～児島がJR西日本で、児島以南の瀬戸大橋部の四国内はJR四国になるとみられる。
費用
四国新幹線整備促進期成会が公表している2014年度の基礎調査の結果によると、車両費を含む全線整備の事業費は7300億円。これに四国新幹線の一部（徳島市付近～松山市付近）を加えた事業費は1兆5700億円になる。
効果
2014年度の基礎調査によると、新大阪～高知の所要時間は1時間32分で、1時間43分短縮される。費用便益比（B/C）は0.59。四国新幹線の徳島市付近～松山市付近と四国横断新幹線の全線を整備する案では1.03としている。
実現の可能性
実現の可能性は低い。ただし基本計画が決定している新幹線鉄道の建設線のなかでは四国新幹線とともに沿線の各県と市町村による建設運動がとくに活発で、四国新幹線整備促進期成会などが要望活動に加え具体的な整備手法や事業費の調査・検討を行っている。
沿線関係者は建設費を抑えるため、四国新幹線と四国横断新幹線を一体的、かつ部分的に整備する案を打ち出している。
この案では、四国新幹線は新たに橋かトンネルを建設する必要がある海峡部を除いた四国内の徳島市付近～松山市付近のみ建設。完成済みの瀬戸大橋を通ることになる四国横断新幹線は全線建設して四国新幹線との接続を図る。これにより建設費を抑えつつ、岡山経由で本州と四国4県を結ぶ新幹線ネットワークの構築を目指す。
データ
■基本計画決定（1973年11月15日）
営業主体：－
建設主体：－
線名：四国横断新幹線
区間・駅：（岡山市～高知市）
距離：約150km ※国土交通省鉄道局監修『数字でみる鉄道』（2017年版以前）による
種類：－
動力：－
軌間：－
単複：－
開業予定時期：－
