新千歳空港駅のスルー化:南千歳~新千歳空港~苫小牧・追分方面

新千歳空港駅のスルー化は、札幌方面~追分・苫小牧方面を結ぶ列車を新千歳空港経由で運行できるようにする構想。

ルート

具体的な内容は固まっていない。2018年にJR北海道や国土交通省が検討を始めたとされる案によると、現在の新千歳空港駅を移設したうえで、新千歳空港~千歳線(苫小牧方面)を結ぶ新線と新千歳空港~石勝線(追分方面)を結ぶ新線を建設する。

千歳線支線・南千歳~新千歳空港は単線だが、スルー化にあわせて複線化。移設後の新千歳空港駅も現在の島式ホーム1面2線から3面4線に増強することが考えられている。

新千歳空港スルー化で想定されるルート(緑は既設線の改良)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

運行計画

運行計画は未定。現在の札幌方面~苫小牧・追分方面を結ぶ特急列車や普通列車が新千歳空港経由に変更されることが考えられる。これにより苫小牧・追分方面から乗り換えなしで新千歳空港に直接アクセスできるようになる。

事業方式

事業方式は未定で事業費の概算なども公表されていない。空港内は国が整備し、空港外はJR北海道が国や自治体からの公的支援を受けて整備、運営することが考えられる。

開業時期

開業時期は未定。実現の可能性はやや高いといえるが、実現までには相当な時間がかかるとみられる。

JR北海道は2024年3月に公表した中期経営計画で、当面は北海道新幹線・新函館北斗~札幌の延伸工事に注力。札幌開業後は札幌~新千歳空港・旭川の在来線高速化とともに「新千歳空港のスルー化についても関係者と協力し検討します」としている。

データ

※2018年5月3日『北海道建設新聞』などを参考に推定

●既設線改良

構想者:国土交通省・北海道旅客鉄道(JR北海道)
線名:千歳線支線
区間:南千歳~新千歳空港
距離:2.6km
備考:複線化、新千歳空港駅の移転

●新線

構想者:国土交通省・北海道旅客鉄道(JR北海道)
区間:新千歳空港~石勝線(追分方面)・千歳線(苫小牧方面)