東京メトロ有楽町線の延伸:豊洲~住吉

東京メトロ有楽町線の延伸は、東京メトロが運営する有楽町線を延伸する計画。豊洲~住吉の区間が事業化され、工事に着手している。

ルート

有楽町線の起終点駅から延伸するのではなく、中間の豊洲駅で分岐して延伸する。豊洲駅から湾岸地帯を北東方向へしばらく進み、京葉線と交差したあとに都道465号深川吾嬬町線(四ツ目通り)を北上。東京メトロ東西線と交差し、半蔵門線の住吉駅に接続する。

既設の豊洲駅と住吉駅は建設当初から分岐・延伸のためのスペースが確保されているが、豊洲駅はホームの増設も行われる。中間には枝川・東陽町・千石の3駅を設置。このうち東葉町駅は東京メトロ東西線の同名駅との交差部に設けられ、東西線との連絡が図られる。

有楽町線の延伸区間(赤)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

運行計画

具体的な運行計画は未定。運行間隔は朝ラッシュ5分、日中7分30秒、夕ラッシュ6分で計画している。所要時間は豊洲~住吉で9分35秒。和光市方面からの直通列車が運行される。これにより新木場方面への列車の減便が考えられている。

半蔵門線の線路配線が現状のままで住吉駅に接続すると、有楽町線の列車は住吉駅で折り返すことができない。このため少なくとも半蔵門線の錦糸町駅までは乗り入れると思われるが、乗り入れについて具体的な計画はない。

事業方式

東京メトロが第1種鉄道事業者として建設、運営する。資金総額は鉄道事業許可時点(2022年3月28日)で2689億8200万円。このうち約64%の1738億3200万円は国庫補助(601億6600万円)と地方公共団体からの補助(1136億6600万円)で賄う。残り約36%の951億5000万円は鉄道・運輸機構からの財政融資資金。

開業14年目の単年度黒字化と開業29年目の累積黒字化を想定。資金収支ベースでは開業29年目の単年度黒字化と開業40年目の累積黒字化を見込んでいる。

開業時期

2030年代半ばの開業を予定している。東京メトロは2022年3月に鉄道事業許可を受け、工事施行認可や都市計画決定を経て2024年11月5日から工事に着手した。

データ

■第1種鉄道事業許可(2022年3月28日)
第1種鉄道事業者:東京地下鉄(東京メトロ)
線名:有楽町線延伸
ルート・駅:豊洲~枝川~東陽町~千石~住吉
距離:5.2km
種類:普通鉄道
動力:電気(直流1500V)
軌間:1067mm
単複:複線
開業予定時期:2030年代半ば