新大阪連絡線・なにわ筋連絡線は、新幹線ターミナルの新大阪駅から阪急線の十三駅を経て大阪駅に至る新線を整備する、阪急阪神ホールディングスグループと阪急電鉄の計画・構想。事業中のなにわ筋線に接続して乗り入れることが考えられている。。
ルート
線名上、新大阪~十三が新大阪連絡線、十三~大阪がなにわ筋連絡線に分かれるが、いまでは事実上、一体的な路線として考えられている。両線とも詳細なルートは確定していない。
新大阪連絡線の新大阪駅は、東海道・山陽新幹線ホームの北側に整備。ここから山陽新幹線の高架橋に沿ってしばらく西に進み、南に向きを変える。十三駅は阪急線の既設同名駅の地下にホームを整備することが想定されている。
新大阪連絡線の当初計画の名残で、山陽新幹線の高架橋に沿って建設用のスペースが確保されている。このため全線地下整備に加え、新大阪駅付近のみ高架橋で整備することも考えられる。
なにわ筋連絡線は、十三駅の地下ホームから大阪駅北側の再開発地区(うめきた2期)に設けられた大阪駅の地下ホームを結ぶルートが考えられている。全線地下整備になると考えられる。
既設の阪急各線は軌間が1435mmの標準軌で、新大阪連絡線も鉄道法規上は1435mmで計画されている。ただし現在は、なにわ筋連絡線・新大阪連絡線ともに1067mmの狭軌で整備し、大阪(うめきた)駅で接続するなにわ筋線への乗り入れを可能にすることが考えられている。
運行計画
運行計画は未定。新大阪~関西空港を十三経由で直通する列車を運行することが考えられている。阪急各駅からは直通ではないものの、十三駅で1回乗り換えるだけで関西国際空港(関西空港)にアクセスできるようになる。
事業方式
なにわ筋連絡線の事業方式は未定。新大阪連絡線は阪急電鉄が1961年に地方鉄道免許(現在の第1種鉄道事業許可)を受けているが、現在はなにわ筋連絡線との一体的整備が考えられるなど状況が大きく変化しており、事業スキームは変わる可能性が高い。
都市鉄道利便増進事業(速達性向上計画)として整備する場合、鉄道・運輸機構などが整備し、完成後は阪急電鉄が受益の範囲内で線路使用料を支払って運行する受益活用型上下分離方式を導入することが考えられる。
開業時期
開業時期は未定で事業化のめども立っていない。阪急電鉄の持株会社である阪急阪神ホールディングスが2022年5月にまとめた長期構想では、なにわ筋連絡線・新大阪連絡線など阪急阪神グループの大規模プロジェクトの完成・開業を2030年度~2040年ごろとしている。
データ
●新大阪連絡線
■第1種鉄道事業許可(1961年12月26日)
第1種鉄道事業者:阪急電鉄
線名:新大阪連絡線
区間:新大阪~十三
距離:2.35km
種類:普通鉄道
動力:電気(直流1500V)
軌間:1435mm
単複:複線
開業予定時期:-
●なにわ筋連絡線
区間・駅:十三~大阪
距離:約2.5km