北陸・中京新幹線は、福井県敦賀市と名古屋市を結ぶ新幹線鉄道の建設線。北陸新幹線の延伸計画が現在の在来線特急「サンダーバード」に相当する大阪方面への都市間輸送を担うのに対し、北陸・中京新幹線は在来線特急「しらさぎ」に相当する名古屋方面への都市間輸送を担う。
ルート・駅
ルートは確定していない。敦賀~名古屋の距離は直線で90kmほどあるが、国土交通省鉄道局監修『数字でみる鉄道』(2017年版以前)では、それより40kmほど短い約50kmとしている。
このことから、従来の想定では敦賀駅からおおむね北陸本線に沿って南下し、米原駅付近で東海道新幹線に接続して乗り入れることが考えられていたとみられる。この場合、北陸新幹線の敦賀以南で検討されたルートの一つである米原ルートと同じルートになる。
事業方式
営業主体や建設主体は未定。整備新幹線と同じ方式を採用する場合、鉄道・運輸機構が建設し、完成後はJR西日本とJR東海(敦賀~米原のみ建設の場合はJR西日本)が運営することになるとみられる。
費用
2016年11月11日に国土交通省鉄道局がまとめた調査結果では、北陸新幹線の米原ルートの事業費は約5900億円で工期は10年とされていた。
効果
2016年11月11日に国土交通省鉄道局がまとめた調査結果によると、米原ルートによる敦賀~新大阪の所要時間は約1時間7分とされている。ここから東海道新幹線・米原~新大阪の所要時間を引くと敦賀~米原は30分程度、東海道新幹線・米原~名古屋の所要時間を足すと敦賀~名古屋は1時間程度になるとみられる。
実現の可能性
北陸・中京新幹線としては実現の可能性が低く、沿線自治体でも建設を求める動きがほとんどみられない。
一方、北陸新幹線・敦賀~新大阪(小浜・京都ルート)の延伸工事期間が最短でも25年の長期に及ぶとみられていることから、距離が短く工期を短くできる米原ルートの再考を求める声が高まっている。この場合、北陸新幹線の整備計画と北陸・中京新幹線の基本計画を調整する必要があると考えられる。
現在の北陸新幹線と東海道新幹線は地震発生時の脱線を防止するガードレールの構造が異なるなど列車の乗り入れが困難なため、大阪・名古屋方面ともに米原駅での列車の乗り換えが必要になる。
データ
■基本計画決定(1973年11月15日)
営業主体:-
建設主体:-
線名:北陸・中京新幹線
区間・駅:(敦賀市~名古屋市)
距離:約50km ※国土交通省鉄道局監修『数字でみる鉄道』(2017年版以前)による
種類:-
動力:-
軌間:-
単複:-
開業予定時期:-