成田空港のワンターミナル化は、成田国際空港(成田空港)に新しい旅客ターミナルを整備し、現在三つに分かれている旅客ターミナルを新旅客ターミナルに集約する構想。分かりやすさや乗継利便性の向上などを図る。成田国際空港会社などが検討を進めており、成田空港に乗り入れている鉄道の再配置も検討されている。
ルート

鉄道の詳細な配置は確定していない。成田国際空港会社が2024年9月時点でまとめた説明資料によると、新旅客ターミナルは現在の第2ターミナルの南東側に整備。JR東日本の成田線成田空港支線と京成電鉄の本線・成田空港線(成田スカイアクセス線)の空港第2ビル駅から南東に進む新線を整備し、新旅客ターミナルに新駅を整備する。
新旅客ターミナルを半分整備するのと同時に新線も開業。JR成田空港支線・京成本線・成田スカイアクセス線の空港第2ビル~成田空港は閉鎖する。続いて第2・第3ターミナルの新旅客ターミナルへの機能移転にあわせて空港第2ビル駅も閉鎖する方向だ。
現在のJR成田空港支線と京成本線・成田スカイアクセス線は単線だが、複線化も想定する。京成東成田線と芝山鉄道線の扱いは方針が示されていない。
このほか、新旅客ターミナル内の移動手段を整備することも検討されている。導入機種が軌道交通システムになるかどうかは未定。
運行計画
運行計画は未定。現在の成田空港駅を発着している列車が新旅客ターミナル駅乗り入れに変更される。
事業方式
事業方式は未定。新線や新旅客ターミナル駅は国の空港整備事業として整備することが考えられる。また、現在の成田空港ターミナル乗り入れの線路は第三セクターの成田空港高速鉄道が第3種鉄道事業者として管理しており、新線も成田空港高速鉄道が第3種鉄道事業者、JR東日本と京成電鉄が第2種鉄道事業者になる可能性がある。
開業時期
開業時期は未定。成田国際空港会社の説明資料によると、現在進められているB滑走路延伸・C滑走路新設事業(2028年度末供用開始予定)のあとにワンターミナル化に本格着手することが考えられている。空港第2ビル~新旅客ターミナルの新線は2020年代に着手して2030年代の供用開始を想定。複線化は需要に応じて2030年代から2040年代にかけ順次実施することを想定している。
データ
※成田国際空港会社『第1回今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会説明資料』(2024年9月24日)
区間:空港第2ビル~新旅客ターミナル