羽越新幹線:富山~青森

羽越新幹線は、富山市から新潟市付近や秋田市付近を経由し、青森市までを結ぶ新幹線鉄道の建設線。日本海沿岸の地方都市を結ぶ。

ルート・駅

ルートは確定していない。富山駅から上越妙高駅付近まで既設の北陸新幹線と線路を共用し、上越妙高駅付近から長岡駅付近までは在来線(信越本線)に並行して線路を新設。長岡~新潟は既設の上越新幹線と線路を共用し、新潟駅から新青森駅までは在来線(白新線・羽越本線・奥羽本線)に並行して線路を新設することになるとみられる。

羽越新幹線建設促進同盟会と奥羽新幹線建設促進同盟会の関係6県プロジェクトチームの調査(2021年6月取りまとめ)では、新設区間の距離を486.1km、既設区間の距離を170.2kmとしている。

羽越新幹線の推定されるルート。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

事業方式

営業主体や建設主体は未定。整備新幹線と同じ方式を採用する場合、鉄道・運輸機構が建設し、完成後はJR西日本とJR東日本が運営することになるとみられる。

費用

事業費は確定していない。羽越新幹線と奥羽新幹線の関係6県プロジェクトチームの調査結果によると、羽越新幹線の事業費は複線・効果構造で3兆4400億円、単線・盛土構造で2兆6000億~2兆7100億円と算定している。

効果

関係6県プロジェクトチームの調査結果によると、富山~新青森の所要時間は3時間2分。北陸新幹線・東北新幹線(大宮経由)のルートに比べ1時間26分短縮される。鶴岡~東京(新潟駅経由)は現行3時33分のところ1時間12分短縮の2時21分になる。

費用便益比(B/C)は最小値が0.53(複線・高架整備で社会的割引率4%)、最大値は1.21(単線・盛土整備などで社会的割引率3%)。羽越新幹線と奥羽新幹線の両方を整備する場合は最小値が0.53(複線・高架整備で社会的割引率4%)、最大値が1.13(単線・盛土整備などで社会的割引率3%)と試算している。

実現の可能性

実現の可能性は低い。2012年ごろから羽越新幹線と奥羽新幹線の関係6県(青森県・秋田県・山形県・福島県・新潟県・富山県)が一体となって建設を求める動きを強めている。2017年度には関係6県の合同プロジェクトチームが発足。2021年に費用対効果や整備手法などの調査結果を取りまとめている。

データ

■基本計画決定(1973年11月15日)
営業主体:-
建設主体:-
線名:羽越新幹線
区間・駅:(富山市~新潟市付近~秋田市付近~青森市)
距離:約560km ※国土交通省鉄道局監修『数字でみる鉄道』(2017年版以前)による(北陸・上越新幹線の共用区間は含まない)
種類:-
動力:-
軌間:-
単複:-
開業予定時期:-