根北線の延伸(未成線)

概要

釧網本線の斜里と標津線の根室標津を結ぶ鉄道路線の一部。1922年に制定された改正鉄道敷設法で厚床~標津~斜里間が予定線となり、このうち厚床~中標津~根室標津間が標津線として1937年10月までに開業している。

これと前後して根室標津~斜里間も事業に着手し、根室標津、斜里の両側から着工。ソ連にほど近い海岸線の防衛の観点から用地確保と路盤工事が進められたが、戦争の影響で1941年には工事が中断している。

戦後は森林資源や観光資源などの開発に寄与する路線として1952年に工事線に編入。翌年から工事を再開して1957年11月に斜里~越川間が開業した。しかし、残りの越川~根室標津間は経営面の不安から着工には至らず、戦前に確保された建設用地や一部完成していた橋梁などは、1964年に発足した日本鉄道建設公団に現物出資の形で引き継がれている。

公団が継承したあとも着工に向けての本格的な動きはなく、開業区間も極端な赤字路線であることから1970年に廃止されている。

データ

線名根北線
営業日本国有鉄道
建設日本鉄道建設公団
区間・駅(根室標津~越川)
距離約44km
軌間1067mm
電化方式非電化
単線・複線単線
種別丙種

手続き年表

1922/04/11予定線
1952/04/28工事線
1964/04/22公団工事線