北海道新幹線(札幌以南)の延伸

青森市と札幌市を結ぶ整備新幹線。2016年3月にJR北海道の路線として新青森~新函館北斗間が開業した。現在は新函館北斗~札幌間が工事中で2031年春の延伸開業を目指す。

延伸開業後はJR東日本が運営する東北新幹線との直通運転が行われ、東京~札幌間を直通する列車が走る。所要時間(2012年認可時点の想定)は新函館北斗~札幌間が1時間13分、新青森~札幌間が2時間18分、東京~札幌間が5時間1分。現在の在来線利用または新幹線と在来線の乗り継ぎに比べ1時間半~2時間ほど短縮される。

最高速度は260km/hで、既開業区間のうち在来線の貨物列車と線路を共用する青函トンネルとその前後の区間は160km/hに制限されている。JR北海道は共用区間の最高速度を260km/hに引き上げる方向で検討を進めているほか、新函館北斗~札幌間の最高速度を320km/hに引き上げることも計画している。その場合の所要時間は東京~札幌間が4時間半、新青森~札幌間が1時間半、新函館北斗~札幌間が1時間、倶知安~札幌間が30分と想定されている。

並行在来線として経営分離の対象となったのは、函館本線の函館~長万部~倶知安~小樽間。このうち長万部~小樽間はバス転換が決まった。

計画

■概要

営業主体:北海道旅客鉄道
建設主体:鉄道建設・運輸施設整備支援機構
線名:北海道新幹線
区間・駅:新函館北斗~新八雲(仮称)~長万部~倶知安~新小樽(仮称)~札幌
距離:211.5km
走行方式:粘着駆動による電車方式
最高設計速度:260km/h
軌間:1435mm
動力:電気(交流2万5000V/50Hz)
単線・複線:複線
開業予定時期:2030年度

■経緯

1972年6月29日|基本計画決定
1973年11月13日|整備計画決定
2002年1月8日|工事実施計画(その1)認可申請
2012年6月12日|工事実施計画(その1)追加認可申請
2012年6月29日|工事実施計画(その1)認可、着手

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